文学

ジョージ・オーウェルの動物農場

ディストビア小説の金字塔「1984年」の著者であるジョージ・オーウェルは、「動物農場」という作品も書いています。ソビエト連邦の歴史とスターリン体制を風刺した小説として有名です。米ソ冷戦時に、CIAは「エイディノソー作戦」と称して、この小説の...
心理学

ソマティック・マーカー仮説

ソマティック・マーカー仮説は、意思決定プロセスにおいて、情動的な身体反応(ソマティック・マーカー)が重要な役割を果たすとする理論です。この仮説は、神経科学者アントニオ・ダマシオによって提唱されました。例えば、ポーカーのゲームにおいて、プレイ...
哲学

生物とは動的平衡

生物学者の福岡伸一氏は、生命とは「動的平衡」にある流れであると定義しています。「動的平衡」とは、生命体が常に分解と合成を繰り返しながら、一定の状態を保つことを指します。この表現だとやや難しいですが、人間の例で考えると分かりやすいです。我々人...
哲学

ブータンとエクアドル

そもそも国家とは一体何でしょうか。旧石器時代には国家はありませんでした。人類史上最古の国家がいつ成立したかは不明ですが、集約的な農耕による集住が進んでいた古代メソポタミアにおいて、紀元前3300年頃にはウルク市等の都市国家が誕生したと考えら...
哲学

コアラとクラゲと人間

コアラの脳はその体の大きさに対して非常に小さく、脳はその頭蓋骨の中で浮いている状態で、且つ形状が非常に単純であるそうです。また、クラゲには脳がないそうです。人類は進化の過程で、脳を発達させてきました。社会的動物として集団を形成し、道具を操り...
哲学

美徳とは偽装された悪徳(ラ・ロシュフコー)

フランソワ・ド・ラ・ロシュフローは17世紀フランスのモラリストです。有名な「箴言集」を執筆しましたが、人間の自己愛や偽善を鋭く描き出しており、鋭敏な洞察力と辛辣な皮肉に満ちていて非常に面白いです。ラ・ロシュフコーは、名門貴族の生まれであり、...
心理学

ダブルバインドで疲労困憊

相反するメッセージを受けて非常に困惑する場合が多々あります。相反する2つのメッセージに縛られ、板挟みになっている心の状態のことをダブルバインド(二 重拘束)と言います。アメリカの人類学者で精神医学者のグレゴリー・ベイトソンが提唱した 概念で...
哲学

河童と反出生主義

芥川龍之介の作品に「河童」があります。主人公が山登りの最中に河童を見つけ、追いかけるうちに河童の国に迷い込むという内容です。人間世界とは全く異なる価値観が描写されていますが、そのなかに河童の出産についてのシーンが登場します。とある河童が妻の...
哲学

阿部一族と恥

文豪の森鴎外が著した「阿部一族」という短編小説があります。江戸時代初期の話です。肥後藩主細川忠利の病状が悪化し、側近たちは次々と殉死を願い出ます。老臣の阿部弥一右衛門もまた殉死の許可を乞いますが、厳格な彼を昔からけむたがっていた忠利は「生き...
心理学

メリトクラシー

「メリトクラシー」は、「メリット」 (merit: 実績、能力)と「クラシー」 (cracy: 支配、統治) という二つの英語を組み合わせた造語で、簡単に言えば「能力主義」や「実績主義」のことです。前近代社会は身分制社会でしたので、社会的地...