哲学

「無印良品」と「マトリックス」とボードリヤール

「無印良品」と映画「マトリックス」には実は共通点があります。どちらもフランスの哲学者・思想家ジャン・ボードリヤールの思想に触発されて誕生しています。「無印良品」は、セゾングループ代表だった堤清二氏が、ボードリヤールの主著「消費社会の神話と構...
歴史

Z世代と余命投票

新聞を読んでいると「Z世代」というワードをよく見かけます。定義は必ずしも明確ではないようですが、1960年代から1980年代初頭に生まれたX世代、1980年代から2000年代初頭に生まれたミレニアル世代(Y世代)に次いで、2000年代初頭以...
哲学

「カントの鳩」と人間

偶々、太宰治の「鬱屈禍」という作品を読んでいたら、「カントの鳩」という逸話に触れられていました。「カントの鳩」は、哲学の巨人カントの著作「純粋理性批判」における思考実験から来ています。この思考実験では、鳩が空中を飛ぶ際に空気の抵抗を感じ、「...
哲学

枢軸時代とゴーギャン

画家ゴーギャンの代表作の一つに「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」と題する絵があります。愛娘を亡くし、家から立ち退きを余儀なくされ、借金を抱えた上に健康状態も悪化するなど、ゴーギャンが失意のどん底にあった時に描いた...
バイアス

「根本的な帰属の誤り」とハリポタのマルフォイ

「根本的な帰属の誤り」とは、認知バイアスの一種で、人々が他者の行動を説明する際に、その人の性格や意図などの内的要因を過剰に重視し、状況や外的要因を軽視する傾向を指します。具体例を挙げると以下があります。遅刻:人が遅刻したとき、その人の怠惰な...
孤独

眉と白目

人間ほどはっきりとした眉を持つ動物はいません。また、人間ほど白目の割合が大きい目を持つ動物もいません。眉と白目は人間の特徴的なパーツと言えます。最も人間に近いと言われるのはチンパンジーとボノボですが、彼等には人間の様な眉も広い白目もありませ...
文学

「地獄の黙示録」とコンゴ自由国

1979年のフランシス・フォード・コッポラ監督の映画「地獄の黙示録」は、ベトナム戦争を舞台にしたアメリカ映画ですが、原作があります。原作はイギリス人小説家ジョゼフ・コンラッドの「闇の奥」ですが、実は舞台はベトナムではなくアフリカのコンゴです...
バイアス

お前だって論法

「お前だって論法」は、相手の主張や批判に対して、相手自身が同じような行動をとっていることを指摘することで、その批判を無効にしようとする論法です。例えば以下の通りです。A:「最近、あなたは遅刻ばかりしているよね。」B:「そっちだって、先週遅刻...
哲学

非風非幡

禅の公案の一つに「非風非幡」というものがあります。「風に非ず、幡(はた)に非ず」と読むようです。禅宗六祖・芸能禅師が、中国の広州を旅していたころ、とあるお寺で説法が行われていました。当時は、説法の日には旗を立てる習慣があり、その風になびいて...
バイアス

ギャンブラーの誤謬

競馬や競輪やパチンコ、ギャンブルにもいろいろありますが、何回も負けているのに「そろそろ勝ちそうな気がする」といってギャンブルにのめり込む人がいます。また神社のおみくじで、何回も連続して大凶が出ると、次回こそは大吉が出ると思ってしまうこともあ...