経済

バイアス

「現在バイアス」と「最遠平面」

今100万円貰える権利と、1ヶ月後に101万円貰える権利の何れかを選べるとしたら、どちらを選ぶでしょうか。恐らくは今貰う人が大宗だと思います。それでは、1年後(12ヶ月後)に100万円貰える権利と、1年1ヶ月後(13ヶ月後)に101万円貰え...
歴史

半端ではないスイス魂

スイスのイメージについて問われれば、アルプスの雄大な自然、永世中立国、時計等の精密機械、国際赤十字、多くの国際機関、アルプスの少女ハイジ、ウィリアム・テル等が連想されますが、この国の歴史を知れば知る程興味深く、好奇心は尽きません。一般的なイ...
映画

パナマ運河とインドラの網

パナマ運河は、中米のパナマ地峡を開削して太平洋と大西洋を結んでいる閘門式運河で、スエズ運河と並ぶ最重要運河ですが、深刻な旱魃による水位の低下により、航行が滞る事態になっているとの報道がありました。異常な旱魃の頻度が高まっており、気候変動問題...

アルベロベッロと税金

世界遺産にもなっている白川郷・五箇山の合掌造りは急勾配の屋根で有名ですが、豪雪に伴う雪下ろしの作業軽減や養蚕棚を設置できる広い屋根裏空間の確保等、その意匠には風土や産業に根差した背景があります。イタリア南部には、「アルベロベッロのトゥルッリ...
歴史

飛蝗と人類

イギリスの古典派経済学者マルサスは、産業革命期の人口増加に直面してその動向を分析し、1798年に『人口論』を著しました。そのなかで有名な「人口は幾何級数的に増加するが、食糧は算術級数的にしか増加しない」という命題を打ち出しました。食糧供給が...
幸福

世界幸福度とイースタリンのパラドックス

国連持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)から発表された2024年の世界の幸福度ランキングによると、全体で143の国・地域中、日本は第51位でした。自分の国ではありますが、本当に日本は不思議な国です。世界屈指の経済大国であり、...
哲学

「無印良品」と「マトリックス」とボードリヤール

「無印良品」と映画「マトリックス」には実は共通点があります。どちらもフランスの哲学者・思想家ジャン・ボードリヤールの思想に触発されて誕生しています。「無印良品」は、セゾングループ代表だった堤清二氏が、ボードリヤールの主著「消費社会の神話と構...
歴史

Z世代と余命投票

新聞を読んでいると「Z世代」というワードをよく見かけます。定義は必ずしも明確ではないようですが、1960年代から1980年代初頭に生まれたX世代、1980年代から2000年代初頭に生まれたミレニアル世代(Y世代)に次いで、2000年代初頭以...
文学

「地獄の黙示録」とコンゴ自由国

1979年のフランシス・フォード・コッポラ監督の映画「地獄の黙示録」は、ベトナム戦争を舞台にしたアメリカ映画ですが、原作があります。原作はイギリス人小説家ジョゼフ・コンラッドの「闇の奥」ですが、実は舞台はベトナムではなくアフリカのコンゴです...
孤独

寝そべり族と三放世代

世界中の若者達が苦悩しています。中国では経済の停滞に伴い、若者は就職や労働を通じた将来の見通しが立ちにくくなっており、若者の間に「寝そべり族」、または「躺平主義」(タンビン主義)という社会現象が起きています。また、韓国では「三放世代」と呼ば...