社会学

哲学

砂山のパラドックス

定義や境界値が曖昧なケースは日常でもよく見受けられます。面白い例として「砂山のパラドックス」があります。公園の砂場に砂山があり、この砂山から一粒ずつ砂を取り除いていくことを想定します。前提1「砂山は膨大な量の砂粒からできている」前提2「砂山...
哲学

ビュリダンのロバ

「ビュリダンのロバ」は、中世ヨーロッパの哲学者ジャン・ビュリダンの名前に因んだ思考実験です。空腹状態のロバが、2つに分かれた道の真ん中に立っています。両方の道の先には、同じ量で同じ質の干し草があります。どちらを選んでも、干草までの距離は同じ...
アニメ

名誉白人と名誉マーレ人

かつて南アフリカ共和国で実施されていたアパルトヘイト(人種隔離政策)の下では、外国人を含めて、有色人種は総じて差別的な扱いを受けてきました。ガンディーは同国で弁護士をしていましたが、差別を受けたことで覚醒し、後にインド独立運動を指揮しました...
哲学

利己と利他

利己とは自分の利益だけを大事にして他人のことは考えないことであり、利他とは自分を犠牲にしても他人の利益を図ることとされています。利己的過ぎても嫌われますし、利他的過ぎても損をします。結局は中庸が大事ということなのかもしれません。そもそも絶対...
哲学

ルパン三世は何を盗んだのか

小さい頃からルパン三世が好きで、よくアニメを見ていました。彼は絵画等の芸術作品もよく盗んでいましたが、贋作も作品中に度々登場しています。偶に疑問に思うのは、本物の芸術作品と見分けのつかない贋作も芸術ではないのかということです。人間の目で真贋...
文学

蒟蒻問答(こんにゃく問答)

「蒟蒻問答」という古典落語があります。上州のとある古寺では和尚が亡くなり後を継ぐ者がいませんでした。心配した村の世話人、蒟蒻屋の六兵衛は、道楽者の八五郎に和尚にでもなってみないかと持ち掛けます。八五郎は二つ返事で承知します。ところが、ある日...
哲学

犯罪とルドヴィコ療法(時計じかけのオレンジ)

スタンリー・キューブリック監督の映画「時計じかけのオレンジ」に、「ルドヴィコ療法」という架空の科学的犯罪治療法が出てきます。主人公のアレックスは、自由奔放に暴力行為や犯罪を楽しんでおり、無軌道な生活を送っていましたが、とある殺人事件を起こし...
哲学

カルネアデスの板

「カルネアデスの板」は、古代ギリシャの哲学者カルネアデスの考えた思考実験です。舞台は紀元前2世紀のギリシャです。一隻の船が難破し、乗組員は全員海に投げ出されました。一人の男が命からがら、壊れた船の板切れにすがりつきました。するとそこへもう一...
哲学

ギュゲスの指輪

絶対に誰にもバレずに悪事をはたらくことが出来るとしたら、人間はどういう行動をとるでしょうか。誰もいない交差点で信号無視して横断歩道を渡るくらいのことは、やったことがある方も多いと思いますが、凶悪な犯罪の場合はどうでしょうか。プラトンの対話篇...
哲学

黄金律

新約聖書のマタイ福音書にある山上の垂訓の一節に「すべて人にせられんと思うことは人にもまたそのごとくせよ」とあります。所謂「黄金律」です。要するに、「他人から自分にしてもらいたいと思うような行為を人に対してせよ」ということです。倫理的な行動原...