鬼切丸

哲学

ダンバー数と官僚組織

人間が安定的な社会関係を維持できる人数の認知的な上限は凡そ150人と言われてい ます。1990年代に、イギリスの人類学者ロビン・ダンバーによって初めて提案されましたので、 ダンバー数と言われます。安定的な人付き合いをする為には、相手の性格、...
哲学

ホリエモンの桃太郎理論

YouTubeを視聴していたら、ホリエモンこと堀江貴文氏が「桃太郎理論」という興味深い話を開陳していました。日本の民話「桃太郎」はご存知だと思いますが、川で洗濯をしていたおばあさんが、川に流 れてきた大きな桃を拾います。この大きすぎる桃は見...
アニメ

フリーレン現象

不老長寿の存在との共生をテーマとした作品を三つほど視聴しました。具体的には、「葬送のフリーレン」、「さよならの朝に約束の花をかざろう」、「江戸前エルフ」です。「葬送のフリーレン」では、主人公のフリーレンは、1000年は軽く生きる長命種のエル...
アニメ

経験機械

アメリカの哲学者ロバート・ノージックが提唱した思考実験に「経験機械」があります。人間が最高の快楽を得られる「経験機械」が存在すると仮定します。この機械に接続されると、人間は自分が望むどんな体験もできます。しかも現実の経験と区別がつかない程に...
哲学

群衆心理と自動人形

あのアドルフ・ヒトラーが愛読していたとされる本があります。1895年に出版されたギュスターヴ・ル・ボンの「群衆心理」です。結果的にル・ボンの正鵠を射た警告がファシズムに悪用された恰好となってしまいました。群衆心理が為政者や新聞・雑誌等のメデ...
哲学

鯨と豚の境界線

英国の小説家サミュエル・バトラーは「食する為に養っている動物と仲良くできる動物は人間だけだ」という言葉を残しました。人間は家畜である牛・馬・豚・羊・鶏と仲良くもしますが、食べることもします。現在では社会的分業が進んだことで、殆どの人間には家...
哲学

砂山のパラドックス

定義や境界値が曖昧なケースは日常でもよく見受けられます。面白い例として「砂山のパラドックス」があります。公園の砂場に砂山があり、この砂山から一粒ずつ砂を取り除いていくことを想定します。前提1「砂山は膨大な量の砂粒からできている」前提2「砂山...
哲学

ビュリダンのロバ

「ビュリダンのロバ」は、中世ヨーロッパの哲学者ジャン・ビュリダンの名前に因んだ思考実験です。空腹状態のロバが、2つに分かれた道の真ん中に立っています。両方の道の先には、同じ量で同じ質の干し草があります。どちらを選んでも、干草までの距離は同じ...
アニメ

名誉白人と名誉マーレ人

かつて南アフリカ共和国で実施されていたアパルトヘイト(人種隔離政策)の下では、外国人を含めて、有色人種は総じて差別的な扱いを受けてきました。ガンディーは同国で弁護士をしていましたが、差別を受けたことで覚醒し、後にインド独立運動を指揮しました...
哲学

利己と利他

利己とは自分の利益だけを大事にして他人のことは考えないことであり、利他とは自分を犠牲にしても他人の利益を図ることとされています。利己的過ぎても嫌われますし、利他的過ぎても損をします。結局は中庸が大事ということなのかもしれません。そもそも絶対...