鬼切丸

哲学

ジャネの法則

ジャネの法則をご存知でしょうか。19世紀のフランスの哲学者ポール・ジャネが発案した法則で、簡単に言えば、生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例すると主張したものです。例えば、50歳の人間にとって1年の長さは人生の50分の1ほど...
哲学

危害の原理(ジョン・スチュアート・ミル)

「他人に迷惑をかけなければ何をしても良いのか?」という問題は、実は非常に難しい問題です。イギリスの功利主義者ミルは、主著である「自由論」のなかで、「危害の原理」を提案しています。「危害の原理」とは、「人々は彼らの望む行為が他者に危害を加えな...
心理学

性別の起源

地球が誕生して約46億年前、地球上で最初の生き物が生まれたのは、約40億年前と言われています。原初の生物は細胞分裂するだけの無性生殖だった訳ですが、やがて有性生殖生物が誕生しました。恋愛や破局、相互理解の難しさを含めて、性別があることに起因...
哲学

風土と日本人気質

生まれ育った風土と気質には密接な関係があると思います。それが全てではありませんが、仕事上の付き合いであっても、相手の出身地を知っておくと、話題に事欠かないだけでなく、相手の気質についてある程度想像することができます。都道府県レベルでも風土に...
哲学

リベラルデモクラシーとディストピア

橘玲氏の著書である「無理ゲー社会」を読むと暗澹たる気持ちになりますが、その鋭い分析にはいつも驚かされます。「無理ゲー社会」の下敷きになっているのは、リベラルデモクラシーです。リベラルデモクラシーは、一般的に「自由な市民による民主的な選挙によ...
哲学

最遠平面とシャボン玉

エストニア出身のドイツの生物学者・哲学者ユクスキュルは、「環世界」という概念を提唱しましたが、関連して「最遠平面」についても説明しています。「最遠平面」とは、視覚を持つ生物が見ることのできる世界を囲む、想像上の平面のことです。これは、視覚を...
哲学

エマニュエル・トッドの家族分類

「ソ連の崩壊」、「トランプ大統領の当選」、「イギリスのEU離脱」を予言したことで知られるフランスの歴史学者エマニュエル・トッドの理論が非常に面白いです。世界の家族類型は大きく四つに分類され、各国のイデオロギーや少子高齢化にも大きな影響を与え...
哲学

詩人・萩原朔太郎の絶望と孤独

詩人・萩原朔太郎は、「日本近代詩の父」と称されますが、生涯にわたって強い絶望と孤独に悩まされ続けた詩人でもありました。「僕の孤独癖について」という短いエッセイもありますが、痛々しい程の孤独が吐露されています。天才故の孤独といえるかもしれませ...
哲学

夏目漱石「私の個人主義」

明治の文豪である夏目漱石の「私の個人主義」という作品があります。学習院での講演録です。短い作品ですので短時間で読了可能です。暗中模索しつつ悩みながら個人主義に辿り着いた漱石の切なる思いが伝わってくる良い作品でした。 まとめ1.他人本位ではな...
歴史

江戸時代のシェアリングエコノミー(損料屋)

シェアリングエコノミーというと、自動車共有サービス(Zipcar)やライドシェア(Uber)、宿泊施設の共有サービス(Airbnb)、共有オフィススペース(WeWork)などがあります。欧米発のサービスのようにも思ってしまいますが、日本でも...